メキシコってどんな国?
稲田明弘
メキシコと日本の関係
2009年に日本メキシコ交流400周年記念を祝した色々な行事が両国で行われました。400年前は江戸時代です。この時代に、フィリピンからメキシコに帰る船の遭難事故を千葉県御宿の村人が献身的に救助し、江戸幕府がメキシコまで帰国させた出来事が初めての交流です。
メキシコってどんな国
メキシコの国旗は、緑、白、赤の縦三色の中央に国章を配し、緑は独立・希望、白はカトリック・宗教的な純粋さ、赤は統一を表しています。中央の国章に描かれている鷲は国鳥でアステカ建国の伝説に由来しています。メキシコは、日本の国土の5倍の広さに日本とほぼ同じ人口の1億9百万人が住んでいます。国土も日本と似て多くの山と海で囲まれています。アメリカから続くシエラマドレ山脈が国土の中央を貫いているので首都のメキシコシティは標高2,200mの高地にあります。赤道に近いが快適な気候です。春には日本で桜が咲くように、メキシコではジャカランダの木に紫色の花が咲き乱れます。米国の隣の国なので英語もそれなりに使える?・・と思いがちですが、予想以上に英語は使えません。それでも、陽気なお国柄でニッコリ笑って挨拶してくれます。昨年は2009年~2010年の日本メキシコ交流400周年記念、スペインからの独立200周年、メキシコ革命100周年と盛大なイベント年間でした。



メキシコの休日
メキシコシティは金曜日の午後から週末帰宅の自家用車でラッシュアワーが一層ひどくなります。“よく働きよく遊ぶ”典型です。車が信号で止まると、お菓子売りやフロントガラス拭きの若者が寄ってきて信号待ちの時間内で一稼ぎします。メキシコ人は、メキシコには日本の様な自動販売機は無いが人間自動販売がある・・・と、先の若者達を説明しました。生活力旺盛です。休日には多くの年配カップルが公園のダンス広場に集まり一日ダンスに興じる幸せのお国柄。首都のレフォルマ通り(革命大通り)は、日曜日には歩行者天国(写真)となり、ランニング、サイクリング、スケボーなどが混成でスポーツに興じます。古本屋の露店が出たり、外でエアロビクスを教えたりと多くの催し物が実施されます。行儀のよいライダー集団(写真)も見かけることがあります。観光地に行くとソンブレロをかぶったお土産売りが居ますが、日本語で“ほとんど「ただ」”と言ってヒスイや陶器の土産をすすめてきます。TVでは毎日世界中のサッカー放送が流れますが、休日にはプロレスとボクシングが加わります。プロレスは元祖覆面レスラーの国です。写真は10万人の観客が収容できるアステカスタジアムです。


メキシコの食べ物
食材は豊富で、野菜(写真)、肉、魚と色々あります。代表的な食べ物はタコスです。餃子の様な皮で色々なものを包んで手で食べます。とうもろこしの粉と小麦粉の2種類があり、緑色、黒褐色、トウモロコシ色、小麦色と多様で2個8ペソ(60円)と手軽です。日本では食べられない肉料理に“アラチェラ”があります。これは牛の横隔膜部分で柔らかく美味しいです。ヤギ、羊、ウサギも専門レストランで出されます。写真はヤギの煮込み 「ビリィア」。スープのお代わり自由で、これで50ペソ(350円)です。テキーラを作るリュウゼツランで特別に育てた10cm程度の昆虫もチーズに似た味で見た目と違って美味しい。お酒はテキーラが有名です。

