『すばらしい国カザフスタン』
カザフスタン総合物流システム向上計画調査
物流/マーケティング担当 小西国洋
私は、今、JICAの「カザフスタン総合物流システム向上計画調査」に従事しています。今回は、仕事ではなく、カザフスタンに滞在し、感じたことについて、少しお話をしてみようと思います。
「カザフスタン」と聞いて、正確に位置を示し、隣接する国の名前を挙げることのできる人は、何人いるでしょうか。私は、カザフスタンは中央アジアに位置しているということは知っていましたが、中国、ロシア、キルギス、タジキスタン、ウズベキスタン、トルクメニスタンに加え、カスピ海を挟んで、イラン、アゼルバイジャン等の多くの国に隣接しているとは知りませんでした。現在、カザフスタンは、人口は約1,500万人を有し、国土は日本の約7倍もある非常に大きな国です。豊富な地下資源(石油、ガス等)にも恵まれており、今後、高い経済成長が期待できる国の一つであり、多くの注目を集めています。
広大なカザフスタンでは、地域によって、気候が異なり、様々な気候を楽しむことができます。厳しい寒さのある北部地域とラクダが闊歩する暖かい西部地域が混在しています。また、同じ場所にいても、様々な気候を楽しむことができます。昨日まで暖かい日が続いていたかと思うと、突然寒くなったりします。実際、私が滞在していた5月8日には、昨日まで、晴天だったのに、突然、雪が降ったことがありました。(写真をご覧ください)
少し、冬のお話をしましょう。我々の事務所は、首都であるアスタナにありますが、北部に位置するため、冬の気温は低く、真冬にはマイナス20度‐40度位になります。寒いことは、寒いのですが、空気が乾燥し、湿度が低いため、私自身が体験した日本のマイナス20度に比較すると、かなり過ごし易いというのが実感です。しかしながら、冬が寒いということには変わりなく、寒さ対策が必要となります。寒さ対策で重要なのは、防寒着だと思われる方が殆どではないかと思いますが、防寒着以上に重要なのは、ウオッカです。アルコール度数40度のウオッカを飲むと、タチドコロに体が、そして頭の中が温かくなります。カザフスタンでは、勧められたウオッカを断ることは、失礼みたいです。(断るのは失礼ではないのかもしれませんが、カザフスタンの方々は、皆さん、勧められたウオッカを断りません。飲むのが当たり前という雰囲気がただよっています。)特に、ウオッカの価格は非常に安く、1ビンが250円位から購入することができます。ちなみに、私は、カザフスタン人に勧められたハイクオリチィーのウオッカを購入しておりましたが、それでも900円程度であり、日本では考えられない安さです。ニシンの酢付けを肴に、ウオッカをチビチビ、あるいは一気に飲む。これは、まさに至福の時といえるでしょう。
お酒の話ばかりしておりますが、食事も非常においしく、日本人の口に合うものばかりです。中央アジアに位置するカザフスタンは、食事に関して様々な国の影響を受けています。ロシア料理の他、シャシリク(肉:羊、鶏肉、牛、等を串に刺して豪快に焼いたもの)、クークシガリアーチャ(韓国の温麺に近い)、マントウ(中華マンに近い)、ペリメニ(水餃子スープに近い)、テフテリ(日本の肉団子に近い)など、おいしい食べ物が沢山あります。カザフスタンを訪問される機会があれば、少し体重に気をつけながら、これらの料理をご賞味されてはいかがかと思います。またカザフスタンには、様々な人々が暮らしています。ロシア人みたいな顔を持つ人も、日本人みたいな顔を持つ人も沢山います。ここにいると、外国人である気がしなくなります。カザフスタンには親切な方々が多く、仕事以外でも訪問したくなる国です。ぜひ一度、訪問されてはいかがでしょうか。心に残る新しい発見が沢山あると思います!